★ Baltimore Travel Report ★

5月31日(金) 晴れ ボルチモア <Part 1>◆このページをとばすときは
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MapToBaltimore暖冬だったわりには、春先からずっと寒さが続いていてなかなか暖かくならなかったNew Yorkも、さすがに夏を告げる5月末のMemorial Dayの連休を迎えたら、すっかり夏らしいお天気がやってきました。混雑する連休を避け、次の週末、また、車で行ける近場、夏に訪れるには最適な港町Baltimoreへ、ドライブ旅行に出かけました。Baltimoreへの旅行は、おととしの夏にも一度計画していましたが、身内の不幸があって、急きょ、日本へ帰国したため、キャンセル。近いから、また、そのうち行こうと思いつつ、逆にいつでも行けるという気もしたりして、なかなか実現しないままになっていました。
Baltimoreと近郊の都市の位置関係は地図の通り。New York方面からだと、New Jersey Turnpikeを最後まで南下し、さらにそのままDelawareMarylandと州をまたいで続いている Rt.95 を走り続けると到着、道はとても簡単で、市内に入るまで地図は不要でした。さらにこの道を少し南下するとWashington D.C.があり、ここが大きな都市としてはいちばん近いので、日本のガイドブックなどでは、D.C.の近郊の都市として扱われていることが多いようです。
EZPassDiscount今回は、金曜日に休暇を取って出かけたので、夏場の行楽ラッシュにひっかかることなく、かなり順調に走ることができて、ランチの途中休憩を含め、3時間少々で到着してしまいました。Washington D.C.まで行くときには、いつも、5〜6時間くらいかかっていたので、この速さにはちょっとびっくり。もちろん、平日だったことがいちばんの原因ですが、日本ではなかなか普及しないというウワサの、車にボックスを取り付ける高速道路の料金徴収システムE-Z Passが予想以上に威力を発揮しました。以前は、優先レーンがあるのは、New Jersey内とせいぜいDelawareまでだったような気がするのですが、今回は、Baltimoreまでのすべての料金ゲートに優先レーンがあり、現金払いの長い列を横目に通り過ぎる優越感(!)を味わえました。Marylandでは、M-TAGという、また独自のゲートシステムを採用しているのですが、それがどうやらE-Z Passと提携したらしく、全く同じように使えるようになっていました。また、Washington D.C.に行くであろう私たちにとって、これは朗報!でした。

MarriottWaterfrontWashington D.C.に住んでいたことのある夫にとっては、2回目のBaltimoreですが、私は初めての街。港を再開発して、すっかり観光地として生まれ変わったというウォーターフロントInner Haborに車を乗り入れたときは、雲ひとつない空を写した海の青さと、その水際にある船や建物、整備された歩道のきれいさにちょっと感動しました。今回知り合いの旅行代理店経由で予約していたのは、そのInner Haborの東側にある新しいホテルMarriott Baltimore Waterfrontで、2000〜2001年度版の「地球の歩き方」に出ていなかったから、ちょっとはずれた場所かと思いきや、多分、新しくて載っていなかっただけのようで、バッチリ湾内でした。
InnerHarborBridge思ったより早く着いたので、ちょっとひと休みした後、にぎわうInner Haborへの中心部へと歩いて向かいました。いくつもの博物館やショッピングセンターなどが立ち並ぶInner Haborは、湾岸と湾内にいくつも突き出している桟橋で構成されています。桟橋の上は、車は完全にシャットアウトされていて、それぞれの間を人だけが通れる橋が渡されています。桟橋の端にあるホテルから、中心部まで行くには、いったん桟橋を戻ってから湾岸を歩き、さらに目指す桟橋を進んでいかなくてはいけないと思っていましたが、この橋があることで、思ったよりずっと早く目的地に行くことができて便利でした。また、車が入ってこないので、小さな子供のいる家族連れなども安心して歩くことができます。

NationalAquariumここに集中している見所の中から、まずは、ピラミッドみたいに尖ったガラス張りの天井があるちょっと変わった形の建物、The National Aquarium in Baltimoreに行くことにしました。週末は家族連れでとても混み合うとのことですが、平日だし、そろそろ空いてくるという3時に近いし、入場券売り場には並んでいる人もいなかったので、ゆっくり見られるに違いないと勇んで館内に入りました。でも、そのあては見事にはずれ、ちょっと暗くなった建物の中には、人、人、人・・・で通路を進むのも大変なほど!特に、学校がお休みなのか、あるいは、学校行事の一環なのか、中学生くらいの子供たちがものすごくたくさんいて、使い捨てカメラでパシャパシャ写真を撮っていたりしました。中学生といっても、体格のよいアメリカ人の彼らを押しのけて水槽を見ることができるわけもなく、入場券といっしょに時間指定された半券が付いてくる、名物のDolphin Showが行われるプールのある方の建物に早めに行ってしまいました。
DolphinJumpingDolphinStandingショーの観客席入口前には、またもや若い子たちの行列ができていてギョッとしましたが、単に皆そろって入場するからというだけらしく、入ってみたら、広い観客席はふんだんにあって、ちゃんとよく見える席が確保できました。イルカ・ショーの内容は、立ち上がったり、ジャンプしたり、腹ばいになって尾びれを振ったりと、他と変わらないタイプ。ちょっと違ったのは、さすがに国立水族館らしく、それぞれの芸の前に、そういうことができるイルカの生態や習性についての説明ビデオがあったこと。その分、芸の数はちょっと少なめだったかもしれません。それにしても、じっくり見ると、イルカの顔ってなんだか笑っているみたいでかわいいですね。海の生き物として人気があるのは、知能の高さに加えて、この愛嬌ある表情も大きいでしょう。
YellowSeahorseStrangeSeahorseショーの後は、少し空いてきたメインの建物の方に戻り、展示してある海の生き物たちを見ました。その中で、いちばんお客さんが集中していたのが、表のポスターにも登場していたSeahorse(タツノオトシゴ)の水槽があるエリア。種類もとても多くて、ごくごく小さいものから、結構大きいものまで、この生物って、こんなにいろいろな種類があったんだと感心してしまうほど。その中で、個人的には、鮮やかなレモン色の縞模様のある種類と、手足(?)にヒラヒラしたひれみたいなものが付いていて、海草の一部みたいに見える種類とが気になりました。前者は、海の中で異様に目立っていて、後者はどこにいるのかさっぱりわからないほど目立たない姿。同じ種類の生物なのに、極端に違うのは、生息環境などの違いなんでしょうけれど、自然の不思議なところですね。
他に目新しいことでは、これも大小かなりの数がいたエイの餌付けがあったり、この付近の海に住んでいる海の生物がていねいに紹介されていたりしました。また、外から温室のように見えた建物のてっぺんの部分は、本当に温室になっていて、なぜ水族館に温室??なんですけれど、熱帯雨林の植物があってフラミンゴやインコなどの鳥がいました。ありがちなアシカのショーやラッコのプールなどはなく、全般的に娯楽的な部分より、教育的な部分に力を入れているという印象が強い水族館でした。

HyattRegency予想以上に広かった水族館を歩き回ったら、なんだか疲れてしまい、夕食前に、とりあえずいったんホテルに戻ることにしました。事前に、レストランガイドZAGATのHPで、いくつかよさそうなレストランを調べていましたが、レーティングの高いところはどこもちょっと高級そうだったので、着替えて出直す必要もありそうでしたし。候補の中から、Inner Harborの西側にあるホテルHyatt Regency Baltimoreの最上階にあり、眺めがいいシーフード・レストランPiscesに電話してみました。金曜日の夜とあって混み合っているらしく、早い時間か遅い時間しかテーブルが空かないということだったので、腹ペコの私たちは、かなり早めの6時からの予約をとりました。
ViewFromHyatt夕方といってもまだまだ日差しは強く、ますますにぎわいをみせているInner Harborを横切り、ホテルに到着したら、パーティーが行われているらしく、ドレスを着た女性の集団がロビーにいました。きらびやかなホテルの内装と華やかに着飾った人たちに、下がジーンズという自分たちの服装がちょっとカジュアル過ぎたかな?と後悔しつつ、専用エレベーターで最上階のレストランへ。夜景には早過ぎるディナータイムとあって、まだテーブルはガラガラでしたが、入り口からダイニングエリアに通されて、まず目を奪われたのが、一面ガラスの窓の眼下に広がる景色。さすがに眺望を売りにしているレストランだけあって、一望の下に見渡せるInner Harborの風景は壮観。ちなみに、手前の高いビルは、ここBaltimoreにもあったなんて知らなかったWorld Trade Centerで、周囲に高層ビルがないため、すごく高く見えますが、27階建てとそんなに高い建物ではありません。最上階には、Top of the Worldという展望台がありましたが、高いところからの眺めはこのレストランからと、部屋が23階だったホテルからとで十分ということで、今回は上りませんでした。手前と左手に写っている緑色の屋根は、レストランも入っているショッピング・モールHarbor Place。ちなみに、右奥手に見えている白い高いビルが私たちの泊まっているホテルです。
Crabcakeズラリとシーフードが並ぶメニューの中から、メインに選んだのは、ガイドブックに「ボルチモアNo.1」と書いてあったCrab Cake。カニ肉をハンバーグ状にして焼いたものです。運ばれてきたのを見て驚いたのはその大きさ。今までも、何回かクラブ・ケーキなるものを食べたことがありましたが、こぶし大ほどのこんなに大きいのは初めて。使ってあるカニ肉も、ありがちなパサパサした小さなものではなくて、塊がゴロゴロしていました。最初は確かに、これは今まで食べた中でいちばん美味しいクラブ・ケーキかも!と思って食べていましたが、いかんせん、私には大き過ぎたようです。前菜にとったムール貝の蒸し煮もスパイシーで美味しかったのですが、前菜とは思えないほど量が多くて、残念ながら、クラブ・ケーキは1個の半分くらいしか食べられませんでした。でも、別腹!?のデザートにも、しっかり挑戦。さすがにあっさりめのものをと思い、頼んだ3種類のシャーベット、シャンパンがけは、後から考えると、実はこの日食べた中でいちばん美味しかったかも・・・という絶品。ラズベリー、レモン、マンゴーの3種類のシャーベットは甘さ控えめで、そこにテーブルでビンを見せてから注がれた本物のシャンパンが絶妙にマッチしていて、お腹いっぱいなのを忘れて平らげてしまいました。
結論からいうと、ここのレストランのいちばんのご馳走は、やっぱり、その見事な眺望。そして、その雰囲気につられて、ついついいろいろ頼んでしまいますが、量は多めなので要注意です。それから、ドレスコードは「カジュアル」になっていましたが、ホテルの最上階という場所柄、どちらかというとドレスアップしていった方が雰囲気に合います。特にディナーは、デートや特別なお祝いなど、バッチリ決めて来ている人も少なくないので、襟がついているシャツを着ていったものの、下がジーンズの私たちはかなりラフな部類でした。

NightView開始時間が早めだったので、ディナーが終わってもまだ日没前。せっかくなら夜景も見たかったので、他のホテルをのぞいてみたり、モールの中を歩いてみたりして、暗くなるのを待ちました。8時半を過ぎるころになると、ようやく辺りは薄暮状態になってきました。相変わらず、子供連れやグループの若者たちなどが桟橋を歩いていますが、このころからだんだん増えてきたのが、ロマンチックな雰囲気を求めてやってくるカップル。
高いところから見渡す景色もよいですが、水際から見た夜景も、海の広がりが感じられてなかなかです。なによりも、ここちよい海風が気持ちいいこと。ベンチに座って、しばらく間近に広がるInner Harborの夜景を楽しみました。

明日は、世界有数のマチスのコレクションを有するThe Baltimore Museum of Artと、ダウンタウンの北にあるMount Vernon地区の美術館などを車で回る予定です。

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