★ Baltimore Travel Report ★

6月1日(土) 晴れ ボルチモア <Part 3>◆このページをとばすときは
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BaltimoreMapマチスを満喫したBaltimore Museum of Artを後にして、また車でInner Harborの方へと南下して行きます。そして、途中にあるMount Vernonという、古くて瀟洒な家が立ち並ぶエリアに立ち寄ることにしていました。ここで、位置関係について、ちょっとご説明してみます。(地図はクリックすると拡大表示されます。) ほぼChesapeak Bayに面したInner Habor付近に見どころが集中していて、ここは端から端まで歩いても、せいぜい1〜2km程度。すべて徒歩で回ることができます。Baltimore Museum of Artだけが、ポツンと北に離れてあり、ここに行くには、車かバスなどの交通機関を利用しなくてはなりません。これから訪れるMount Vernonは、ちょうどその間もあり、Inner Haborからも意外と近くて、車だと本当にすぐでした。頑張れば歩いていくのも可能かもしれませんが、夏場はやはりかなり暑いので、バスを利用するのがいいのでしょうね。
WashingtonMonumentさて、そのMount Vernonの中心にそびえ立つのは、馬に乗った銅像を従えたWashington Monument。お隣のWashington D.C.にあるのと同じように、初代大統領Geroge Washingtonを記念して作られた白亜の塔ですが、こちらはずっと小ぶりで高さは約54m(D.C.のは161m)。内側の階段で塔の上まで行くことができ、Baltimoreの街を見渡す展望が楽しめるとのことでしたが、この暑さでは、さすがに狭く曲がりくねっているに違いない階段を上ろうという勇気ある人はほとんどおらず、皆、ちょっとのぞいて出てきてしまっていました。
PeabodyMusicSchool塔をぐるりと囲むように、周囲が芝生の植えられた公園地帯になっており、写真にも写っているような大きな教会やお屋敷風の建物などが立ち並んでいました。その代表的な建物のひとつが、全米最古の音楽学校というPeabody Conservatory of Musicの建物。お屋敷というより、美術館とか博物館のような大きな白亜の建物の中には、映画の撮影にもよく使う(!)という図書館が併設されており、誰でも見学できるとあったので行ってみましたが、ちょうど、まもなくパーティーが催されるらしく、フォーマルに着飾った人々が入口付近にたむろしていたため、あまりに場違いなジーンズの私たちは、奥まで入ることができませんでした。

WaltersArtMuseum塔を挟んで、この白亜の建物のほぼ反対側に、私たちが目指していたThe Walters Art Museumがありました。名前通り、Henry Waltersという個人が蒐集した美術品を展示しているのですが、縦横とも、たっぷり1ブロックを占めるとても大きな建物の美術館です。入口でチケットを買い、冷房がすごく効いた室内に入ると、まず、このコレクションを築いたHenry Waltersについての紹介などをする短いビデオを、映画館かと見まがうほど立派なオーディオルームで見ました。それによると、Henryは、鉄道や船など輸送関係の仕事で成功した、父親の代から美術品の蒐集をしており、それが相当数になった1900年代初頭に、貴重な美術品を他の人にも見せたいということで、この場所に展示用のギャラリーを作って、一般に公開したのだそうです。子供のいなかった彼の死後、美術品は建物ごとそっくり市に寄贈され、現在は、住まいとして使っていたエリアも併せ、3つの建物を通路で繋いだ美術館となっています。
WaltersCourtこの美術館は、ガイドブックによっては、Museumではなくて、Art Galleryと紹介してあるので、たいしたことないのかな?と思ったら、大間違いでした・・・まず、建物自体の大きさがすごく大きくて、本格的な美術館の作りになっているのと、エジプトやギリシア・ローマの古代美術から、中世、そしてルネサンス、19世紀絵画と、多岐に渡る美術品の内容は、とても、個人所有のものとは思えない豊富さです。美術館のガイドブックによると、Henry Waltersという人は、Metropolitan Museum of Artの執行委員会の副会長まで務めたそうなので、きっと、美術品に対する知識もかなりのものだったのでしょう。WaltersJapaneseGallery
さらに、日本画や版画、甲冑なども含む、日本の美術品もかなりありました。日本の美術蒐集についても、特別なルートを持っており、ヨーロッパのように、しょっちゅう直接買い付けに出かけたわけではありませんが、大阪の古美術商などをを通して様々な美術品を購入していたそうです。
今回ちょっと残念だったのは、特別展が終わったばかりの、19世紀美術のフロアが改装中で、全く見ることができなかったこと。他の時代の作品の揃い具合から考えても、きっと印象派やその他の有名な画家の作品がいくつもあるに違いありません。ホテルに帰ってみた、美術館のガイドブックには、マネやモネ、シスレーなどの絵画が紹介してありました。
見ることができた中にも、興味深いものがたくさん。印象に残った作品をご紹介してみます。(『作品名』をクリックすると説明がご覧になれます。)

WaltersGallery
Madonna of the Candelabra』 1513-1514
(Ragaello Sanzio, 1483-1520)
Gatchina Palace Egg』 1920
(Carl Fabergè, 1846-1920 Mikhail PerkhinCarl, 1884-1903)
Iris Corsage Ornament
(Tiffany & Co., founded in 1837)
The Peach Bloom Vase』 1710-22
(China, Ch'ing dynasty)
美術館の予想をはるかに超えた充実度に、見ることができればかなり時間を割いたに違いない19世紀美術を見なかったにもかかわらず、なんだかすっかり疲れてしまいました。この他、ちょっと変わったイスラム美術などもあって、美術品のジャンルの多さなどは、さしづめ、小型版メトロポリタンといっても過言ではないほど。Baltimore Museum of Artみたいな一般受けはしないのかもしれませんが、時間があれば、ゆっくりご覧になると興味深い美術館だと思います。

BrassElephantMount Vernonは、ちょっと洒落たショップやレストランもたくさんあるエリアで、特に、モニュメントのところで二手に分かれ、また1本になる南北の通り、Charles Streetがメインストリート。そこにあるThe Brass Elephantという、元お金持ちの屋敷を改装したレストランがZAGATでもとっても評判がよかったので、夕食はそこで取ることにしました。美術館からも近かったので、偵察を兼ねてちょっと下見に。前日、思ったより皆さんの服装がずっと堅めだったことから、手持ちで大丈夫かどうか、ちょっと覗いてみたら、まあ、なんとかいけそうだったので、その場で予約をし、一度、ホテルに戻って出直しました。
お料理の方は、ちょっと上品なアメリカン。でも、New Yorkで流行りのアジアンテイストを入れたちょっと軽めのアメリカンではなくて、わりと味も量もしっかりめでした。前菜にシーフード・ソーセージ、メインにウズラのグリル、さらにデザートのレモン・ケーキまで取ってしまいましたが、ちょっと頼み過ぎでした・・・室内が暗かったのと、そういう雰囲気ではなかったので、レストランの中の写真はありませんが、とにかく、ここは壁紙やカーテン、天井や窓枠などまで、それぞれの部屋で異なる凝った内装が素敵です。「奥さん孝行をするのには最適なレストラン」という評判通り、女性なら、きっと気に入るはず。サービスもとても感じがよく、まあまあ普通かな?という料理の味を雰囲気で美味しく食べさせてしまうという感じのレストランでした。カップルには特におすすめですが、客層も上品で年齢がやや高めなので、あんまりくだけた格好でない方がよいと思います。

最終日の明日は、いよいよ野球観戦!イチローの活躍が見られるのが楽しみです!

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