| 12月25日(金) 晴れ |
今日はクリスマス!!昨日までの曇り空が嘘のように朝から気持ちの良い快晴です。ホテルの窓からは、まだ雪に覆われた中庭とあたりの建物がはっきり見えていました。
ここGeorgetown Universityは、1789年創立のアメリカで最も古いカトリック系の大学で、国際関係や言語学の研究で知られているそうですが、最近では、クリントン大統領がここの4年制を卒業している(その後名門Yale Universityのロースクールを卒業)ことや、バスケットが強くてNew York KnicksのPatrick EwingらNBAの有名選手を輩出していることで有名です。
私たちが泊まっている宿泊施設があるのは、Leavey Centerという建物で、駐車場や本屋、食堂などがあります。この中庭も建物の2Fから出られるようになっていて、今朝はためしにここを通って、他の建物の見学に出かけました。(Georgetown University構内の地図はこちらのページをご覧ください。)
日差しは結構強いのに、かなり冷たい空気を肌に感じながら、キャンパスの中を歩いて行きましたが、さすがに休暇中とあって、構内を歩いている人はほとんどいません。建物はどれもかなり年季の入った感じですが、高さはあまりなく、レンガ作りで尖った塔がついていたり、まるでヨーロッパの建物のようです。思わず写真に撮ってしまったWhite-Gravenorという立派な建物も、中は普通の教室なんだそうです。その他、Intercultural Centerという語学学校の建物や、Lauinger Libraryという図書館など、夫の若き日(?)の思い出の場所を通りすぎてたどり着いたのが、正門のすぐそばにあるHealy Buildingでした。
この建物は主にビジネススクールで利用していて、夫にとってはもっともよく出入りしていた場所だそうです。どういう角度で写真を撮ろうか、ああでもないこうでもないとやっていたところ、正門から入ってきた人々が次々と建物の中に入っていくので、何かと思ったら、この建物内にも小さな教会があってそこでクリスマスのミサをやっているらしいことがわかりました。こうなったら、気分はすっかりクリスチャンで、ちょうど始まったミサに参加することにしました。
Healy Buildingの中庭にある教会はほんとうに小さくて、教会というより礼拝堂といった感じで、名前もDahlgren Chapelということが後からわかりました。レンガ作りのChapelの室内は木造で、昨日行ったNational Cathedralとは全く違うアットホームな雰囲気の礼拝席はほとんど満席だったので、いちばん末席にさっと座りました。
クリスマスのミサだからか、式進行は昨日のミサとほとんど同じで戸惑わずに済んだのですが、式次第には昨日ほど詳しくは書いておらず、お祈りの文句などはモゴモゴ言ってごまかしたりしました。集まっている人々は、この付近に住んでいるきちんとした信者らしき人がほとんどのようで、もちろん、皆さんどこでどう言うかは完璧に把握していましたし。
それから、狭い礼拝堂ならではでよかったのが、素晴らしい声をしたふたりの若い女性が聖歌隊の代わりを務めたことでした。ハモリももちろんバッチリで、しばし聞きほれてしまうほど。また、ミサの最後の方でお互いにクリスマスのお祝いを言い合うところでは、昨日はちょっと他人行儀だったのが、今日は言い合うだけではなく、周りの方から積極的に握手を求められたこともすごく暖かくていい感じでした。しかも、司祭を務めた神父さままでが、祭壇のところから降りて来て、ひとりひとりと握手を交わしたことも、心からクリスマスを祝うような感じがして結構感激モノでした。
クリスチャン気分がすっかり高まったところでChapelを後にして、大学見学の続きをすることにしました。Chapelのすぐ横にあるOld Northという小さい建物には、ビジネススクールの教職員の研究室がありますが、お偉方が来たときにこの中庭に人を集めてセレモニーのようなことをするので、建物の入り口のところに「○年○月○日 第○代大統領○○訪問」という文字が何列も並んだ金属のプレートが貼ってありました。最新はもちろん卒業生でもあるクリントン大統領で、1993年に訪問したとありました。その時、夫はビジネススクール在学中でしたが、ものすごい混雑で見物をあきらめた記憶があるそうです。
中庭からHealy Buildingの中に入れたので、昔授業を受けたという教室ものぞいてみました。都内の某マンモス大学に通った私の知っている大学の教室よりずっと小さい教室でしたが、授業はだいたい1クラス40人程度と聞いて納得。ビジネススクールだからかもしれませんが、日本と比べて授業料も高い分、授業もしっかりやってしっかり勉強させるアメリカの大学は、一度に何百人も入れて、出席取ったら出ていってしまう学生もいる日本の大学(もしかしたら、そんなのは某大学だけ?)とは違うんですよね。
正午を過ぎて、さすがにちょっとお腹も空いてきましたが、あいにく学内の食堂はどこも開いておらず、泊まっているLeavey Centerまで戻り、唯一開いていたThe Center Grillとかいう食堂で朝食兼昼食を取りました。学生はいないものの、学校を離れられない職員や、すぐ横にあるEmergency Room(いわゆるERですね)のお医者さんらしき人々が食事をしていました。ERとおぼしき軍団は、青緑色の手術服に赤いサンタ帽をかぶっていたりして、テレビのERのクリスマス・シーンと本当にソックリで面白かったです。
午後は車に乗って、屋外の観光名所を回る予定だったのですが、その前に大学に続いて思い出シリーズ第二弾、夫が留学時代に住んでいたアパートの付近を訪ねてみました。
彼が住んでいたのは、学校の北側、自転車で10分ほど行ったBeecher Streetというところにある3F建てのアパートの1F。すぐそばに林がある静かな住宅街で、バーベキューができる中庭もある古いながらもなかなか素敵なところでした。今住んでいるManhattanのアパートより広い間取りで、家賃は3分の1だったというのがちょっとうらやましいところですね。Washington D.C.のたいていのところがそうであるように、車は路上駐車なので、夜遅くなってから帰って来るとアパートから離れたところにしかスペースが見つからなくて苦労したそうですが、今日はクリスマスとあって、帰省したり旅行したりしている人も多いのか、割合と空きがありました。卒業以来、ここを訪ねたのはかれこれ4年半ぶりくらいになりますが、様子は全然変わっていないそうです。
さて、この後は、いよいよ映画にもよく出てくるWashington D.C.の名所中の名所をいくつかまわりました。
続きは12月25日(後編)でどうぞ。
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2001年4月に出かけた 桜の季節のWashington D.C. もよかったらご覧くださいね。 | ||||||||||||||