| 7月8日(日) 晴れ 時々 曇り | ◆このページをとばすときは ここをクリック◆◆◆ |
今日はいよいよカナディアンロッキーらしいハイキングに挑戦する日。多少雲はありましたが、雨が降りそうな感じもないし、日焼けを恐れるお肌にとってはピーカンよりむしろハイキング日和。例によって早起きの両親と、ロッジのベーカリーカフェで昨晩予約したランチボックス(写真はこちら)をピックアップしつつ、軽いパンとコーヒーなどで朝食をとりました。ここでもまた、昨日見たのと同じ種類のリスGorlden-Mantled Ground Squrrelに遭遇。食べ物を持ってると知ると、かなり近くまできて立ち上がり、ちょうだいポーズをしてました。でも、野生動物にエサをやっちゃいけないんですよね、絶対。
さて、10時にロッジ内のライブラリーという暖炉がある公共の憩いの場みたいなところに集合してみたら、そうかなーとは思ったのですが、果たして私たち4人だけが今日のハイキング・ツアー参加者でした。Fredという見るからに元気で若いカナダ人らしい男性が私たちを案内してくれるNaturalist。簡単に持ち物を点検され(っていっても、靴と格好を見て、水は持ってる?と聞かれただけ。)、いざ、トレイルへと出発しました。
今回私たちが歩いたのは、ロッジの脇からConsolation Lakesという2つの繋がった湖を目指す、往復5.8kmのコース。後からもらった地図を見てみたら、距離は多少ありますが、登りがそんなにきついわけでもなく、ちゃんとしたハイキング・コースとしての道が整備されているので、迷ったりするようなことはないはずですが、参加した時点ではそんなことも知らず、かつ、入口付近がいきなり大きな岩がゴロゴロしている道だったので、これは結構本格的な歩きなのかも・・・と、4人とも実は多少不安になったりしていたのでした。
途中、この湖周辺に生息していることが確認されたオスのBlack Bearが大好物であるというBuffalo Berry(通称Bear Berry)のたくさん繁っている木立の中で、彼がひっかいたとおぼしき跡(写真はこちら)を発見したり、このあたりや国立公園全般でポピュラーないくつかの高山植物を教えてもらったりしました。そうそう、ガイドのFred自身、4年目でたったの5回しか見ていないという貴重な動物Pikaを見たのも、このトレイルの最初のあたりでした。(動物、植物については、番外編でまとめてご覧ください。) ただ、普段はかなりの確率で見られるというMarmotに出会えなかったのはちょっと残念。
Babel Creekという、
ほとんどコース沿いにある小川のところで写真を撮ったりしましたが、それ以外は多少立ち止まる程度で、私たちだけだったら絶対ありえないようなペース(!)でほとんど休みなく歩き続け、約1時間半弱くらいで折り返し地点のConsolation Lakesに到着。この湖は、もともとはひとつだったのが、山や氷河からの落石などで2つに分断されてしまったもの。あたりにも、大小いろいろな石や岩がゴロゴロしていて、一風変わった湖の光景でした。
ここで、水を飲んだり写真を撮ったりしながらひといきついて、Fredが私たちもおととしMontrealに行ったとき、キャンパス内に入ってみたりした名門Universite McGill(マギール大学)の大学院に通っていて、もう連続して4年間、夏の間はここでガイドや登山などをやっていることや、Black BearにはWalterという立派な名前が付けられていることを聞いたりしました。と、そのとき、遠くでかすかな地響きみたいな音がして、Fredの指差す方を見ると、ここからも見えるFay Glacierという氷河の一部が下に流れ落ちてきていて、いわゆる雪崩が起きていたのでした。「すごい、すごい!」と興奮して写真を撮る私たちに「雪崩を見るのは初めて?」とFredはこともなげに言っていたので、きっと、そう珍しいことではないのでしょう。
帰りは行きに比べると、ずいぶん早かったような気がしましたが、そうでもなく、予定通りの約2時間半でハイキングを終了。Fredにお礼を言って、ロッジで別れました。尚、これはビギナー向けともいえるコースで、午後は距離的には短いけれど、急勾配を登るLarch Valleyに行くコースのツアーがあるから、もし元気だったら参加してねと誘われました。Larch Valleyまで行くと、咲き乱れる高山植物の花々はもちろんのこと、カナダの旧20ドル札に印刷されていたという、湖の周囲にあるTen Peaksの見事な風景が楽しめると、どのガイドブックにもおすすめのハイキングコースとして出ていましたが、午前中のハイキングでもいったん背中がびっしょりになるほどの汗をかいてしまったので、ムリはやめようと午後はもう少しのんびり過ごすことにしました。
帰着予定が12時半と聞いて、結局、持っていかなかったランチを部屋のバルコニーで食べ、午後は、ロッジ宿泊者のもうひとつの特典であるカヌーにも挑戦してみることにしました。Moraine Lakeからの眺めは、ご覧の通り、駐車場からすぐのあたりでも十分見ごたえがあるのですが、湖の中から周囲の景色を見ると、直接そびえ立つTen Peaksが見渡せて見事に違いありません。カヌー貸し出しの窓口に行き、ロッジの鍵を見せたら、書類(多分、事故とかに関する免責などについて)にサインをし、救命具を借りて、いざ、乗り込みました。大人3人なら乗れるけれど、4人はムリということで、両親と私たち夫婦とで2艘借りました。
エメラルド色といってよいのか、とにかく見事な色の昼間の湖と、白い雪や氷河を抱いた無機的な色合いの山々のコントラストが本当に素晴らしい!カヌーを漕ぐのは初めてでしたが、午前中にFredに「Jの字を描くように漕ぐ」「方向を変えるときは片方がオールをただ水の中で止めているとよい」「急激に向きを変えるにはバックスストロークも有効」などのコツを教わっていたので、すぐ慣れました。OL時代に社内レガッタ大会準優勝(!?)の経験がある私は、ボート好きの血が騒いで、すっかり気に入ってしまい、湖のいちばん端に近いところをぐるりと周るように進んで行き、気付いたら1時間以上湖の上で過ごしてしまったのでした。
ロッジに戻ってきたら、ちょうどよいタイミングで、ライブラリーのところにペストリーやお茶、コーヒーが並べられていました!それぞれ好きなものを取り、ライブラリーの大きなテーブルに並べてあるロッキーの写真集などを見ながらお茶にしました。下の階のカフェやレストラン、ギフトショップなどには、一般のお客さんも入れますが、このライブラリーがあるのは宿泊者のみが利用できるエリアとなっていて、とても静か。ハイキング・ツアー、カヌー、そしてお茶とロッジ宿泊者のみに提供される特典を最大限に利用してしまったことも大きいとは思いますが、今回の旅行を通してでも、こじんまりした宿独特のスタッフの対応といい、きれいさや便利さといい、このMoraine Lake Lodgeが宿泊施設としてはいちばんでした。
残念ながらこの宿の唯一の欠点ともいうべき、いまいちのメインダイニングではないところで夕食を食べるため、今晩は車でLake Louiseまで出かけることにしました。その前に、見納めとなってしまうMoraine LakeとTen Peaksをしっかり見ておこうと、夕方がベストという午前中のトレイルの入口付近にある展望台のところに行きました。確かに、この位置からだと名前通り10個の山頂が並んでいるというTen Peaksをぐるりと見渡すことができます。カナダ人ではない私たちでさえ、うーんなかなかとうなってしまうような絶景なので、実際にお札を知っている人たちだったら、きっと感動!のひとことでしょう。ツアーなどでは、大きな宿泊施設のあるLake Louiseに宿を取ることがほとんどだそうですが、そこから日帰りででも、ぜひこのMoraine Lakeまで足を伸ばすことをおすすめします。そして、夕方ならば、ぜひぜひ、この展望台(Rockpile Trailというトレイルの終点です。)で、カナダを代表する景色をご覧くださいね。
この宿に泊まってよかったと見事な景色を頭の中で反芻しながら、車を走らせた先は、Lake Louiseのジャンクションから近いThe Station Restaurantというちょっと列車のテーマ・レストランみたいなところ。前にも書いた通り、うちの父が電車、列車がとても好きであるということもありましたが、Lake Louiseのレストランは、あんまりガイドブックに出ていなかったのです。それで、一応、ここを予約して出かけました。着いてみると、駅舎を改造したカジュアルなタイプと、その背後にある食堂車を改造したややフォーマルなタイプと2種類のダイニングがあるとのこと。せっかく列車好きもいることですし、少し待って食堂車の方で食事することにしました。
ややフォーマルというだけあって、食堂車のテーブルは白い綿のパリッとしたクロスとナプキンがまぶしいトラディショナルな雰囲気でした。席につくと、感じのよいウエイトレスさんが、この車両の後ろの方は1920年代の列車の中をそのまま再現してあるからよかったら見てきてとのこと。大興奮(!)の父を先頭にゾロゾロと見学してきました。一等の個室らしいのですが、それにしても狭いこと、狭いこと。ベッドと簡単なドレッサー、洗面を持ち上げると登場するトイレまでがその中に作りつけてあったのは驚きでした。
で、肝心の料理の味の方ですが、テーマ・レストランだから・・・と見くびっていたわりにはまずまずで、2人でシェアするといったら最初から取り分けてくれたシーザーサラダ、付け合せの野菜がいろいろあってうれしかったCharというマスみたいな魚のグリルとも、昨日に比べればはるかに美味しくいただけました。昔の食堂車の銀食器などを使っていたりする雰囲気もサービスもなかなかよいレストランなので、山の中でちょっと気分を変えたいときなんかにおすすめです。
それから、この列車の窓から目撃したのが、花壇に植えてあるハーブなどをかじるリスColumbian Ground Squirrelくんたち。私たちとちょうど時間を同じくして、9時くらいからいっせに現れて、草などをあちこちでかじった後、またいっせいにどこかへ走り去っていきました。この首がない(!?)体格のよいリスは、旅行を通してここでしか見ることはできませんでした。
まだまだ名残惜しいMoraine Lakeを後にして、明日は、観光スポットであるLake Louiseを経由、Yoho National Parkへと向かいます。
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